スポーツ安全指導推進機構/格闘技医学会

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格闘技・武道インフルエンザ予防と対策2019 試合会場編 & 道場・ジム編

 

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戦う相手は、目に見えるとは限らない。


【格闘技・武道インフルエンザ予防と対策2019 試合会場編 格闘技医学会】

 手洗い、うがいを励行する、マスクを着用する、予防接種を受ける、といった基本的予防策はもちろん、試合会場特有の事情を考慮した対策が必要です。特にハイリスクなのが、観客席、会場入口、トイレ、売店、選手控室などひとの往来が多い場所。選手のみなさんは、極力さけるように気をつけてください。

 

・控室とは別にウォーミングアップスペースをチームで確保する。

・会場入りの時間を少しずらす。

・チームでアルコール消毒スプレーを用意しておく。

ティッシュやペーパータオルを棄てるゴミ袋を統一する(あちらこちらに棄てない)。

・水や食料はあらかじめ多めに買っておく。

・ウォーミングアップ用のミットやビッグミットは、使用者が代わる際にはアルコールをかけてペーパータオルで拭く。

・観客やチーム以外のメンバーとの連絡はスマホ、メッセージ等で行う。

・試合後は呼吸も激しくなるのですぐに人の少ない場所に退避する。

・シャツやタオルを普段より多めに持っていく、汗をかいたらすぐに着替える。

・暖房などで乾燥している場合、濡れたタオルを準備して喉を守る。


【格闘技・武道インフルエンザ予防と対応2019 道場・ジム編 格闘技医学会】

・道場・ジムに使い捨てマスク、ペーパータオル、消毒用アルコールを常備する。

・試合が近い選手は可能な限りマスク着用にて練習に参加する。

・練習前後、休憩時間には全員の手洗い、うがいを励行する。

・ミットやサンドバッグ、ドアノブ、スイッチなどの消毒にはアルコールとペーパータオルを使用する。

・インフルエンザ罹患の可能性のある練習生は出席を禁止する。

・練習中、インフルエンザが疑われる生徒が見つかった場合、ただちに練習を全体としてストップし、保護者および家族に連絡。医療機関への受診を促す。

・練習生の家族内で発症があった場合、指導者と情報を共有する。

・インフルエンザ陽性者が出た場合、学校法に順じ「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」練習出席を停止する。

・主治医の許可を確認してから練習復帰を許可する。

・指導者がインフルエンザに罹患し、代行指導者がいない場合は道場を一時休止する。 ・指導者は、医学知識と対応をアップデートし道場・ジム内で共有し徹底する。
・流行前の時期に、予防接種を行い重症化を予防する。

 


【一般的な予防マニュアル】
厚生労働省インフルエンザの更新情報をこまめにチェックする。

www.mhlw.go.jp

 

※上記はあくまでリスク軽減のための方法の例であり、

1)感染を完全に防ぐ手段ではないこと、

2)状況により対応に変化が出ること、

3)最新の研究結果により変わること、

4)自己責任で使用されること、

5)症状が出ない不顕性インフルエンザの存在も念頭におき、疑わしきは必ず医療機関に受診すること

6)一般的な予防対策を行った上で参考とすること

 以上を十分ご理解を願います。必ず厚生労働省発表の最新情報をご参照ください。

 

格闘技医学会 安全管理委員会(更新情報はtwitterでも発信中)

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